兵庫県誕生１５０年。（井戸知事と語る神戸事件）

NHK大河ドラマ「西郷どん」
先日は153年前の第一次長州征討後が舞台でしたね♪

​日本史に興味があり、「センゴク」とも呼ばれております、香住柴山の水産加工屋の店長「今西康喜」です。
最近は、幕末と明治維新にも興味を持っています。

兵庫県が誕生して１５０年！
先月に兵庫県知事の井戸敏三氏と明治維新について語る機会がありました。

但馬４ＪＣのОＢと知事が語る「井戸端会議」。
貴重な時間、ありがとうございました。

１５０年前の兵庫県について書きたいと思います。

時は1868年１月26日（慶応４年１月２日）、兵庫沖に停泊していた薩摩藩の軍艦を、幕府の軍艦２隻が砲撃！
これをキッカケに翌日から鳥羽・伏見の戦いが始まります。
薩長軍には朝廷から錦の御旗を与えられて正式に官軍となり、多勢の旧幕府軍を圧倒。
新政府側に多くの藩が加わり、旧幕府軍は大坂城に退却します。
さらに総大将の徳川慶喜は1月30日に江戸へ退却してしまいます。
（以降、月日は西暦表記です）
新政府は味方となった備前藩（岡山）にも出陣を要請！
旧幕府側の尼崎藩を西宮で牽制するよう命じました。

備前軍は西国街道を移動し、2月4日に神戸三宮神社付近を差しかかった時、フランス人の水兵が隊列を横切ろうとしました！

当時の日本では武家の隊列を横切る事は重罰！
無礼討ちされて当然の行為です。
（生麦事件みたいに）
備前藩の「滝善三郎」は槍で威嚇して静止を求めたが言葉が通じず、さらに強引に横切ろうとするフランス水兵に軽傷を負わせました。
するとフランス水兵が拳銃を出してきたので、滝が発砲命令し銃撃戦となりました。

翌日には神戸沖に停泊していた、フランス・アメリカ・イギリスの艦船から陸戦部隊が上陸して神戸を占領してしまいました。
（幕末ドタバタの隙に挑発して神戸を占領するのが狙いだったのかも）

これを「神戸事件」と呼びます。

諸外国は、最初に攻撃した備前藩「滝善三郎」の処刑を要求します。
しかし滝の行動は武家諸法度に定められている正当な行為であり、外国人側の被害（軽傷2名）に対しても処罰が重すぎました。

この事件を担当したのが英語の得意な長州藩士「伊藤博文(俊輔)」です。
新政府初の外国との交渉です。
しかし、助命交渉は決裂…。
新政府は日本をまだ統治していないと、諸外国はみていたかな。
長州は攘夷派が多いし…。

そこで2月8日、朝廷は新政府へ政権移譲を表明しました。
新政府は外交政策を攘夷から開国和親に方針転換！
公家の「東久世通禧」が代表として、交渉を再開しました。

伊藤博文も引き続き交渉に加わり、助命嘆願しますが断念。
国内法よりも国際法を重視して、備前藩を説得して滝の処刑を受け入れさせます。

そして2月24日、列強外交官列席のもとで、滝善三郎は切腹で決着。
外国人からすれば切腹（ハラキリ）は衝撃的だったと思います。

滝の尊い犠牲で、神戸が香港や上海のように理不尽な植民地支配される事が回避されました。

神戸事件が決着したこの日、兵庫鎮台から兵庫裁判所と名称が改められています。

そして、江戸城無血開城後の7月12日、兵庫裁判所が廃止され、「兵庫県」が設置されます。
その初代知事に任命されたのが、伊藤博文！

任期は1年ほどでしたが、兵庫県にゆかりのある偉人ですね♪

NHK大河ドラマ「西郷どん」では、伊藤博文を「浜野謙太」さん（ハマケン）が演じております。
私のように小柄な役者さんです♪
戦国鍋ＴＶでは「OICHI」で秀吉役も演じておりました！

これからの活躍が楽しみですね♪

もっと、伊藤博文の事を書きたいのですが、ここまでに抑えたいと思います。

１８６８年からの、激動の兵庫県史。
この後、神戸を中心とした西摂津の兵庫県は播磨・西丹波・但馬・淡路と合併して、五ヶ国に及ぶ広い県域に成長しました。
山陰・山陽・畿内・南海のバラエティーに富んだアイデンティティーのある合州国の兵庫県！
まさに日本の縮図を意識して成立！
当時の内務卿であった大久保利通が指示したとも…。
兵庫県の統治ノウハウを国政に活かそうとの思惑もあったのかな？
偉人達（異人達も）の想いが詰まった兵庫県！ワクワクして好きです♪

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「西郷どん」はツッコミどころ満載で面白いですね(^.^)
これからの活躍も楽しみです♪
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​井戸知事から貰った随筆集「歩みながら（五）」